一刀両断 実践者の視点から【第613回】
NEWS学習内容を選択制にしては
千葉県庁が「週休3日」も可能なフレックスタイム制を導入したという。東京都が後に続くようである。このような制度が出来るのはまだ働き手がいるからだろう。小学校などは教師が足りない為にてんやわんやである。
その実態の改善改革を何故に急がないのか不思議でならない。自治体単独で出来る施策はまだまだあるはずである。
ネックは教える内容の多さにある。これを選択制にして行うのも有効ではないだろうか。
以前懇意にしている識者が、小学校でなぜ英語を必修にしたのか疑問があると新任校長に投げかけた。彼の主張は、生涯英語を使うのは10名に1人だから、他の選択肢を持たせた方が良いと言うのである。新任校長達はこの意見に明快な反論はできなかった。
規制緩和が進み、教師の忙しさを抜本的に改善しない限り教師志願者を増やすことは難しい。本当は皆が分かっているはずである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)