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一刀両断 実践者の視点から【第587回】

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論説・コラム

認知能力の低下

 《「病気のため自宅で療養中だった」市教委が説明 公然わいせつの疑いで逮捕の小学校校長》(FBS福岡放送)という見出しの記事には言葉を失った。どのような病気か分からないが、身につけた衣服に穴が空いていても分からないという状況も想定できなくはない。
 周りのケアや入院加療などからして、こうした行為をしかねない事は想定されたのではないだろうか。
 今回の事態の予兆は家庭内でも起きていただろう。家族がいたすると、目を話した隙にとも考えられる。
 若年性の認知症があちこちで話題になっている。高齢者施設で講話をした際、遠くを見ている利用者たちに言葉をどうかけたらいいか戸惑った事が何度かあった。子ども返りするとも言われるが、そうした姿になるとは想像だにしなかった。
 自分では分からないからこそ、周りの意見をよく聞いて何気ない会話を大切にしていかねばならないと古希を迎えて強く考えさせられる記事であった。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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