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ライフコーチの視点から 現代を生きる子ども・若者のリアル【第18回】

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論説・コラム

どんな気持ちも大切な気持ちだとしってびっくりした

 先日、愛知県の小学校4年生~6年生までの約450名の子どもたちに「自分も人も大切にするコミュニケーション」について出張授業を行ってきた。前回、前々回と、小学校6年生と小学5年生からいただいた声を紹介したが、今日は小学4年生の声をお届けする。

 ―三橋先生にコミュニケーションをいろいろと教えてもらいました。自分の勇気の水も大事だし、みんなの勇気の水も大事だし、だからみんなのシャンパンタワーみたいに、勇気がなくなっていたら注ぐんだなと思いました。
 あと、やさしい言い方や、フィーリングカードのコミュニケーションは大事なんだなと思いました。これからはやさしい言葉で言ったり、自分や人の勇気を減らさないようにやりたいです。やっぱりやさしい言葉って大事だなと感じました。
 これからも人の気持ちも考えてなぐさめたり、コミュニケーションを思い出して言いたいと思いました。コミュニケーションはすてきだなと思いました。(小学4年生)

 ―自分に自信をもてば、勇気の水がたまって、いろいろな人にわけられることがわかりました。でも、かなしいことや一人になってさびしいときは、勇気の水がへってしまうことがわかりました。私は、落ち込んで勇気の水がへってしまっても、楽しいことをすれば、水はたまるんじゃないかと考えました。勇気の水がたまったら、いろんな人にわけられるので、ずっとたまったままでいたいなと思いました。
 それと、これからは相手と話すときは、言葉をえらんで話そうと私は思いました。」(小学4年生)

 ―「勇気の水がどんどんへっていった時って、どんな時?」と聞かれた時に、自分は悲しい時だと思いました。理由は、いじめられたり、ひとりぼっちになった時、本当に悲しいと思ったからです。勇気の水がどんどん減っていく時に、自分はこんなことをされているんだ、私は悲しいことになっているんだということを、いろいろたくさん考えてみたら、悲しい時ってだれでも一回はあるんだなぁとかいろいろなことがわかりました。
 いろいろな人が勇気を出して、いろいろなことをがんばっているんだなと思いました。(小学4年生)

 ―三橋先生の授業をやっていろいろなことが知れました。フィーリングカードで自分の気持ちを伝えるのが楽しかったです。
 シャンパンタワーで自分の水があふれるといろいろな人にわけられるのがとてもくわしくわかりました。これからは、自分に自信をもって生活をしていきたいなと思います。
 これからは、できないやってあきらめずに、自信をもってすごしていこうと思いました。自分に自信を持った方がやる気が出ると思いました。
 いつも私は、無理だよってあきらめるけど、三橋先生の授業を受けたら、これから自分に自信をもとうと思いました。もっと勇気の水をためていこうと思いました。(小学4年生)

 ―三橋先生は、ちいき、社会の人たちのために、いろんなことを考えて、幸せにしようとがんばっていることを知って、何か手伝ってちいきの人たちを幸せにしたいと思いました。(小学4年生)

 ―三橋先生の話を聞いて、ぼくの心に一番のこっているのは、シャンパンタワーです。一番目が自分、二番目が家族、三番目が友達、四番目がちいき社会と、ひとつひとつ意味があってびっくりしました。
 次に心に残っているのは、ウサギカードです。23しゅるいの気持ちがすべて大切な気持ちと聞いてびっくりしました。どんな人にも大切なものや感情があることをくわしく知りました。(小学4年生)

 4年生の感想には、たくさんの絵が描かれていて。私が前で話している様子、先生と対話している様子、気持ちを表すウサギのカードを真似して描いている子もいたり、感想にもたくさんあがっていたシャンパンタワーの絵を描いていた子も。

 4~6年生の一斉授業だったため、4年生には難しい部分もあったかもしれない。それでも真剣に聞いて反応している様子は見て取れた。

 日本親子コーチング協会には、小学生と共同開発した「ピットインカード」がある。
 その中にある23枚のフィーリングカードは、ウサギがいろいろな気持ちを表している。
 嬉しそうなウサギもいれば、悲しそうなウサギもいる。でも、人の気持ちに良い悪いはないのだから、どんな気持ちも持っていていいんだよ。そんなメッセージがこめられている。
 言葉で伝えるよりも、見える化されたウサギのカードから、そのことをしっかりと受け取っていると感じることができた時間だった。

 自分の気持ちを聴く、自分のどんな気持ちも大切にする。そんなことができたら、相手の気持ちを聴こうと思ったり、相手の気持ちも大切にできるのではないだろうか。

中高生の心を開く専門家/ライフコーチ三橋亜希子
各地の小・中学校、高校、幼稚園などで児童・生徒向け、教職員向けの講演を続ける。幼少期に父親から虐待を受け、学校では、いじめの標的になった経験を持つ。成人後も、自分の思うような生き方ができなかったが、東日本大震災をきっかけにコーチングを学び、独立。3兄弟の母。ホームページ(https://mitsuhashiakiko.com/)に情報多数。

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