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一刀両断 実践者の視点から【第556回】

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教員をめぐる処分への疑問

 《「出勤するのがきつくて…」教諭、診断書27枚偽造し休職 沖縄県教委が懲戒免職 酒気帯び運転の教諭は停職》(沖縄タイムス)という見出しの記事からは、教育現場の意思疎通や相談機能の不全が見えてくる。
 前段の教員の年齢は50歳代らしい。診断書の偽造までして休職したとなると、とても正常な認識が出来ない状況であったと思われる。
 その不自然さに気がつかない管理職の方が問題と思える。きついと思うだけで既に鬱傾向の予兆でもあり適応障害として受診すれば診断書は容易に出されるはずである。さらにその間の代替体制や子供や保護者への対応はどうしていたのか、他の職員への負担など考えると管理責任の方が重たいように感じられる。
 後段の酒気帯び運転をした教員を停職とした処分にも不自然さを感じる。
 このような行為に対し、一発免職にする自治体もあれば、停職とする自治体もある。この違いは何だろうか。
 教育公務員だからか、他の公務員ならどうなるのか。それ以外にも議員や弁護士など法令遵守の仕事は多くあるが、何故教員には厳しいのか。
 整合性がない。法治国家とするなら、まずは元を正す意味でも国会議員から厳重処罰をして示す必要がある。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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