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一刀両断 実践者の視点から【第533回】

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野球部員の死亡、防げなかったか

 中学校の野球部の練習中、生徒が亡くなったという。フライを捕球しようとした際、他の生徒とぶつかったと報じられている。
 この記事をどう見るか。よくある事で仕方がないとしやすいのではないだろうかと危惧する。
 上しか見えない状況での全力捕球となると無防備になる。これは防げなかったか。
 このような場面を経験した人なら防げたと思うのではないだろうか。プロ野球でもそうした場面が以前はよくあったが、最近はほとんど見ないし未然に防げているように感じられる。
 すなわち最悪を想定して予防のための策を徹底させながら練習させるのが監督の責務であり資質であるはずである。
 こうした知識や経験を持たない指導者が生徒を教えるとなると、今回のような限りなく過失事故として繰り返される。
 頭を下げて謝罪する前にすべき事があるのではないだろうか。こうした姿を見ても何も解決されない事が多すぎる気がする。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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