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一刀両断 実践者の視点から【第512回】

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学校の薬品庫管理

 《『青酸カリなど紛失』を警察に2週間近く報告せず 大学側「なんとか見つけようと…隠そうという意図ではなかった」 17日に警察へ盗難届》(MBSニュース)という見出しの記事をどう読むか。
 こうした薬品の管理は極めて重要である。人への危害や犯罪に使われる可能性がある。探すにしても少人数に限られているし、保管庫のセキュリティが申告通りなら、さほどの時間は要しないはずとなる。
 今回の致死量は100人を越えるという。隠蔽する意図はなかったと説明しているが、信じ難い説明ではないだろうか。
 こうした初期対応に普段からの価値観や保身が一気に表出される。各学校の薬品庫は大丈夫だろうか。
 ラベルが剥がれて判別できない薬品を勝手に廃棄していないだろうか。それも処罰の対象とされる事を意外と理解されてはいない。他人事とせずに自校の保管庫の点検整理をしてはどうだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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