災害支援した避難所で気づいたこと
12面記事七尾市立小丸山小学校で災害支援にあたった災害支援チームのメンバー
富士瓦斯株式会社 有田 裕一
災害対応コンソーシアムの一員として、弊社が被災地支援に赴くのは今回で2回目となった。1回目は2018年の西日本豪雨による土砂災害支援。コンソーシアムに参画している4社計8名程度で広島県内へ訪問。仮設住宅への給湯器や流し台の設置作業を行った。平時から合同演習等を行っているため、今回含め現地での対応や出発までの段取りは非常にスムーズであった。
今回実際に現地へ赴いたからこそ気づいた点が2点ある。1点目は断水状況が続く中、飲料水の確保が必須かと思われたが、数多の支援物資が到着しており、毎日希望者に配布していた。現地避難所付近のコンビニエンスストアでは在庫過多・大幅な値下げを行って販売しているような状況であり、発災から2~3週間後、現地で一番必要とされているのは生活用水であった。
2点目は学校体育館に空調設備が無く、避難者の方々が夏場は熱中症のリスクに晒され、冬場は凍えるような場所での避難所生活を余儀なくされるということである。これら生の情報はなかなか事前に知るよしも無く、現地での悲痛な叫びを伺った。
内閣の国土強靭化基本計画においても、分散型独立エネルギーであるLPガスを「災害時におけるエネルギー供給最後の砦」と位置付けているが、残念ながらいまだ全国に知れ渡ってはいない。今後も被災地支援やその他活動により、災害時におけるLPガスの有用性を発信していきたい。