一刀両断 実践者の視点から【第442回】
NEWS国立大学附属学校の授業時数不足
報道によると、ある国立大学附属学校で、国語では、年30時間程度の指導が必要な毛筆の授業を行わず、現在の6年生は最大120時間の授業が不足していたという。道徳は、授業をほぼ実施していなかったとのことである。愕然とした。
教職員も含め相当の関係者がこの事実を知っていたのだろうが、公立学校ではありえない事実であり、前代未聞の出来事である。
教委がない為にやりたい放題の権力構造が成せる醜態と分かる。この責任は明らかに文科にも求められる事になる。
この不足分をこれからやるとなると大変な負担になるし、過去の分はどう扱うのだろうか。こうした事実を大学側まで把握していた事になる。
教育実習もしているのだろうから教授達も知らないわけがない。名門として名が通っているだけにその信頼の崩壊は計り知れない。
関係者も広範囲に及ぶだろう。どう再生させるのか注目したい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)