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授業時数見直し 市区町村教委の56%

3面記事

文部科学省

文科省調べ

 標準授業時数を大幅に上回っている学校に、来年度の教育課程編成で見直しを求めた市区町村教委は974(56%)にとどまることが文科省の調査で分かった。見直しを「検討中」としたのは506(29%)あったが、「取り組んでいない」も224(13%)あった。学校の働き方改革が求められながらも、授業時数の削減には踏み切れない現場や教委の葛藤が浮かんだ。
 授業時数の見直しは、中央教育審議会が昨年8月、教員の環境整備についての緊急提言で掲げていた。
 都道府県教委で見直しを求めたのは35(75%)、「検討中」は12(26%)、「取り組んでいない」は0だった。
 緊急提言では年間1086時間以上の授業時数を編成している学校に点検と見直しを求めていた。令和4年度の教育課程編成実施状況調査によると、年間1086時間以上の学校は小学校5学年で26%、中学校2学年では25%あった。
 この他、緊急提言が求めた学校行事の精選や準備の簡素化について、指導・助言した教委は市区町村で1375(80%)、都道府県は43(92%)。教委から学校宛ての調査や通知を把握したのは市区町村で636(37%)、都道府県で32(68%)だった。
 調査は昨年10月1日時点での取り組み状況を全国の教育委員会に尋ねた。

文部科学省

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