令和5年 臨時国会質疑から【第3回】
NEWS今月13日に閉会した臨時国会のうち、11月30日の参議院文教科学委員会では、令和6年度予算概算要求で掲げた「副校長・教頭マネジメント支援員」に関する質疑があった。下野六太氏(公明)は、障害がある子どもを受け入れている放課後等デイサービスと、不登校の関係について質問。政府側は、放課後等デイサービス事業のうち、計2500人ほど不登校の子どもを受け入れていることを明らかにした。
放課後等デイサービスの午前受け入れ、全国では
下野六太議員 お子さんが不登校になった場合、保護者は仕事を休んだり辞めたりせざるを得ない状況が生まれるために、経済的に保護者の方が困窮する場合が出てきているという報告を受けております。障害を有しているお子さんが放課後等デイサービスを利用されることが非常に多くなってきました。
北九州市では、放課後等デイサービスを利用されているお子さんが不登校状態になった場合、午前中から放課後等デイサービスを利用できる制度を設けておられ、保護者の負担が減り、保護者が仕事を休まなくてよくなったという感謝の声が寄せられています。これは、放課後等デイサービスが自宅まで迎えにも来てもらっているようなサービスもあるみたいで、安心して任せられているというような喜びの声があります。
この制度は全国的にはどのようになっているのか、状況を教えていただきたいと思います。
4022カ所に2522人の不登校生
こども家庭庁審議官 放課後等デイサービスでございますけれども、これは障害のある就学児に対して放課後などに発達支援を行うサービスでございまして、この対象は今申し上げましたように就学児ということでございますので、学校教育法第一条に規定する学校に就学している障害のあるお子さんであれば、不登校の状態であったといたしましてもこのデイサービスの対象になるというような仕切りでございます。
御指摘ございました北九州の事例でございますけれども、不登校となった障害のあるお子さんへの対応といたしまして、この学校の授業時間帯にも放課後等デイサービスを提供すると、こういったことをやりたいという場合の取扱いについて、例えば学校との事前の相談であるとか、保護者の方によくよくサービスの中身をすり合わせをすることなどの留意事項を示した上で取り組んでおられるものというふうに承知をしております。
こうした取組が全国でどの程度行われているのかという点でございますけれども、そこは網羅的には把握をしておりませんが、令和四年度に行いました調査の結果によりますと、その放課後児童、失礼しました、放課後等デイサービスの中で不登校の子供がいるかいないかという点について回答のあった四千二十二か所のデイサービスの事業所の利用者のうち、現に不登校であるというお子さんが二千五百二十二人いるというふうにされておりまして、実際、放課後等デイサービスで不登校の子供への支援が行われているというふうに承知をしております。
こうした状況も踏まえまして、現在、令和六年度の障害福祉サービス報酬改定に向けての議論を行っているところでございますけれども、その中でも、不登校の障害のあるお子さんに対して、この放課後デイサービスにおいて、通常の発達支援に加えて学校との連携を図るなど、この不登校という点に着目した支援を行った場合の評価について検討を進めているところでございます。