名なしのこねこ
12面記事とりごえまり著
本書は、著者が1匹の子猫に出合った時の物語。
9月半ばの暑い日の夜、著者は夫から、出掛けた際に、公園近くで小さな迷い猫を見掛けたことを聞かされる。心配になった著者は、捜しに行ったが見つからなかった。しかし次の日、公園には子猫がいた。涙と鼻づまりで苦しそうで思わず拾い上げていた。動物病院に連れて行き検査も兼ねて入院させることに。
著者の家には、実は先住猫が2匹いる。そのまま連れて帰ったら、子猫から病気が広がるかもしれない。次の日、病院からウイルスなどは「陰性」と知らされ、ホッとして座り込んでしまう。出合ったばかりの子猫のことで、こんなにも心動かされるとは思わなかった。
子猫が家に来るまでの葛藤や先住猫との相性など、動物を家に入れるときの悩みをリアルに描いた物語。
(1650円 アリス館)
(Tel03・5976・7011)