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第49回全日本教育工学研究協議会 全国大会(青森大会)開催迫る

13面記事

ICT教育特集

石山 宏一 青森大会実行委員長・東北町立東北小学校校長

 日本教育工学協会(JAET)が10月27・28日に「第49回全日本教育工学研究協議会全国大会・青森大会」を青森県三沢市内で開催する。今回のテーマは、「ICTの活用で子供たちの可能性を引き出す令和の日本型学校教育の構築を目指して~本州最北端 青い森からの新たな風~」。大会の見どころなどについて、青森大会実行委員長の東北町立東北小学校校長・石山宏一氏に話を聞いた。

 10月27日(金)・28日(土)の2日間にわたって、「ICTの活用で子供たちの可能性を引き出す令和の日本型学校教育の構築を目指して~本州最北端 青い森からの新たな風~」をテーマに、第49回全日本教育工学研究協議会全国大会・青森大会が三沢市公会堂をメイン会場で開催します。
 大会初日の午前は、原子燃料サイクル関連施設等で有名な六ヶ所村の小・中・高等学校4校で20の授業を公開します。
 六ヶ所村では、GIGAスクール構想以前より、タブレット端末やICT機器を各学校に導入し、教育の情報化と授業改善に取り組んできました。ICT支援員も多数配置され、充実したサポートのもと、教職員はICT機器に抵抗を感じることなく、その活用を進めてきました。また、教育委員会、教員、ICT関連企業や支援員からなる「情報推進会議」を組織し、定期的にICT活用の成果や課題等を確認したり、それぞれの学校の好事例を共有したりしながら、ICT活用による授業改善や教員のICT活用指導力の向上に努めてきました。これらの取り組みが評価され、2019年にはJAETの学校情報化先進地域として認定され、2022年には再認定を受け現在に至っています。
 授業公開校4校は、いずれも全校児童・生徒数が100名前後の小規模校ですが、これまでの実践をベースに、シンキングツールや情報活用能力段階表を活用した授業、他校や地域の企業と遠隔教育システムを使って交流するGIGAスクール環境を生かした授業等を提案します。
 大会開催地に決定してからご指導いただいている4名の研究者を交えてのトークセッションも行われます。2年間の研究を振り返って語られる、各校の目指した授業の姿、成果と課題、そしてこれから目指す授業の姿は、令和の日本型学校教育を構築していく上で、数多くの示唆に富む内容となるはずです。ご期待ください。 
 また、初日の午後には、文部科学省初等中等教育局修学支援・教材課の武藤久慶課長による基調講演「令和の教育改革とGIGAスクール構想の加速」や東北大学大学院情報科学研究科の堀田龍也教授による特別講演「令和の日本型学校教育に向けたICT活用」を予定しています。GIGAスクール構想のこれまでの取り組みの現状や課題、また今後の方向性についてお話しいただきます。
 本大会が、ICTの活用によって子どもたちの可能性をどのように引き出していくのか、考える一助となることを願っています。みなさまのお越しを本州最北端青森の地で、心よりお待ちしています。

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