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令和5年 通常国会質疑から【第7回】

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行財政

 6月に閉会した通常国会では、予算案・法案審議の他にどのような質疑があったか。衆議院文部科学委員会、参議院文教科学委員会などでは、まだ、あまり明らかになっていない政府の考え方などが見えてくる。5月23日の参議院文教科学委員会では、立憲民主党の古賀千景氏が、教員不足問題に関連し、産休を取得する教員の代替となる教員を産休取得前から配置する新制度について質問。本年度は412人を配置したことが明らかになった。

産休代替、4月からの配置数は

 古賀千景議員 今年からすごく有り難いことがありました。五月から七月に産休を取る人たちには四月から加配が付くということで、産休を取る側もとても喜んでいました。一緒に四月から仕事ができて、そして子供たちの様子も知ってもらって替わってもらえるというのがとても喜んでおりましたが、実際この四月から何人ぐらい全国で配置が、加配が配置されたか、教えてください。

申請通り412人を加配

 初等中等教育局長 令和五年度から、年度の初期の頃に産育休を取得することが見込まれる教師の代替者を任命権者である教育委員会が年度当初から任用する取組の支援を行っており、都道府県等から、通年分に換算しての数字でございますけれども、四百十二人の加配の申請があり、申請どおり措置をしたところでございます。

なぜ、5~6月からの産休に限るか

 古賀千景議員 なぜ産休の時期を限るか

年度当初から予定していれば対象

 初等中等教育局長 こちら、今回の措置でございますけれども、当初から、年度当初からそうした産育休を取得するということが見込まれる方につきましては当初からこれを措置をするということで、既存の加配の措置を活用いたしまして前倒しで任用するということになるわけでございます。その際には、一応、この度の措置では七月末までに産育休を取得する場合を対象としているところでございます。
 その後の期間の方というのは当初から予定をされているということではない形になるということから、この度ではその対象にはなっていないということでございます。

対象期間を延ばしては

 古賀千景議員 せっかくなら五から七だけではなくて一年間、例えば十月から十二月までに入られる方は九月からとか、そういう加配を配置していただけると、今、次元の異なる少子化対策も言われておりますので、安心して女性教職員も産休に入ることができるのではないかと思っておりますが、その点、いかがでしょうか。
 
慎重な検討が必要
 
 初等中等教育局長 こちら、この度の制度でございますけれども、産育休を取得した教師が休業終了後に確実に復帰するため、その代替教師については地方公務員の育児休業等に関する法律等に基づき任期付きや臨時的任用で対応するという、これが制度の基本でございますけれども、そして、産育休者の代替者に正規職員を充てるための制度見直しということに関わってくる話であろうかと思いますけれども、これにつきましては、国家公務員や地方公務員全体の産休・育休制度との整理も要するということから慎重な検討が必要ではないかというふうに考えているところでございます。

令和5年 通常国会質疑から