「土とともに 美術にみる<農>の世界―ミレー、ゴッホ、浅井忠から現代のアーティストまで―」展開催中
7面記事茨城県近代美術館
茨城県近代美術館は、「土とともに 美術にみる<農>の世界 ―ミレー、ゴッホ、浅井忠から現代のアーティストまで―」を7月8日(土)から開催している。
本展では、日本やフランスの農村風景、農婦と子どもの姿、社会派の画家が描く農民運動、農業にまつわる現代アートなど、<農>を巡る多様な作品を5つのテーマに分けて考察、紹介する。
近年、地球規模の気候変動や武力紛争によって生じる食糧危機が身近となる中、わたしたちの命を支える<農>が改めて注目されている。日本各地の美術館などからえりすぐった約100点の作品により、美術にみる<農>の世界を楽しめる展覧会だ。
本展は、<農>をテーマとするものだが、ここでの<農>とは、田畑を耕して農作物を作ることに加え、農家の人々や農村の風景を含め、農業を取り巻く諸々のことがらを指す。絵画作品には昔から農作業をする人々の姿が描かれてきた。19世紀には、現実をありのままに描く自然主義芸術のモティーフとして、産業革命後には、都会人を癒す風景として、田園や農民がよりクローズアップされる。画家たちは、とりわけ働く農婦の姿に健康的な美を見出し描く対象とした。一方で、農村における貧困や農民運動などをテーマとする画家たちも登場。第二次大戦後の高度成長を経た日本では、人間と自然との関係に注目し、独自の感性で<農>にアプローチする作家たちが現れている。
福田玲子、野沢二郎、大森薫子ら茨城ゆかりの作家、草間彌生、米谷健+ジュリア、雨宮庸介、スプツニ子!ら国際的に活躍するアーティストたちによる多様な<農>へのアプローチの紹介も見どころの一つ。<農>にまつわる魅力的なアートが一堂に会す。
【展覧会概要】
名称
「土とともに 美術にみる<農>の世界 ―ミレー、ゴッホ、浅井忠から現代のアーティストまで―」
会期
7月8日(土)~9月3日(日)
※月曜日は休館
※会期中、一部作品の展示替え有り。
会場
茨城県近代美術館(茨城県水戸市千波町東久保666―1)
開館時間
午前9時30分~午後5時
※入場は閉館の30分前まで
※会期等は変更になる場合あり。詳細は公式サイトを確認。