「出会いと、旅と、人生と。ある画家の肖像 日本近代洋画の巨匠 金山平三と同時代の画家たち」開催中
6面記事兵庫県立美術館
兵庫県立美術館は「出会いと、旅と、人生と。ある画家の肖像 日本近代洋画の巨匠 金山平三と同時代の画家たち」を6月3日(土)から開催している。
兵庫県ゆかりの洋画家、金山平三の生誕140年を記念して開催する本展では、今まで取り上げることがなかった交友関係や足跡、壁画や芝居絵制作の取り組みなどさまざまな視点から金山平三の画業を紹介する。
金山平三は神戸元町に生まれ、1909(明治42)年に東京美術学校を首席で卒業、1912(明治45)年から約4年間欧州に滞在、1916(大正5)年の第10回文展で特選第二席を受賞し注目を集めた。その後は文展、帝展を中心に作品を発表、審査員を務めるなど第一線で活躍。1935(昭和10)年の帝展改組と混乱を機に、中央画壇から身を引く。以後精力的に日本各地を旅行して四季折々にさまざまな表情をみせる自然風土を傑出した筆遣いと豊かな色彩で描き続けた。1944(昭和19)年に帝室技芸員、戦後には日本芸術院会員となり、1964(昭和39)年に東京で没するまで珠玉の作品を数多く残した。
金山は後半生、中央画壇から距離をおいたが故に孤高の風景画家としてのイメージが強いが、静物画や人物画も描き、明治神宮聖徳記念絵画館に設置する壁画や芝居絵など多彩な仕事を手掛けた。同時代の画家たちとも親しく交わり影響を与えあう関係にもあった。激動の20世紀前半、真摯に絵画と向き合い近代日本美術に大きな功績を残した画家、金山平三の創作の軌跡をたどる展覧会だ。
【展覧会概要】
名称
「出会いと、旅と、人生と。ある画家の肖像 日本近代洋画の巨匠 金山平三と同時代の画家たち」
会期
6月3日(土)~7月23日(日)
月曜日は休館
※ただし7月17日(月・祝)は開館、翌18日(火)は休館
会場
兵庫県立美術館(兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1―1―1(HAT神戸内))
開館時間
午前10時~午後6時(入場は閉館の30分前まで)
※会期等は変更になる場合あり。詳細は公式サイトを確認。
公式サイト=https://www.artm.pref.hyogo.jp/
金山平三<菊>1921年頃
油彩・キャンバス
兵庫県立美術館蔵