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ライフコーチの視点から 現代を生きる子ども・若者のリアル【第7回】

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論説・コラム

知ったら、変わることがある

 ―講演会を聞いて、自分では思いつかなそうな良い言葉や考え方をたくさん知ることができた。自分はよく過去を振り返って後悔などをしてしまう癖があるが、その過去の捉え方を変えて、未来に活かせるような人生にしたいと思った―

 ―私は今日の講演で「夢の叶え方は一つじゃない」と「自分の選んだ選択を正解にするのは自分自身」という言葉が1番心に残っています。これからはこの言葉を参考にすぐに諦めずに他の方法を探したり、自分の考えや行動を肯定できるように少しずつ変えていけたらいいなと思いました。気づいたこともいろいろあってすごく前向きになれるような講演でした―

 ―夢の叶え方は色々あるということを聞いて、自分がやりたいことはどうにかしたら叶えられるのかと実感する事ができた―

 講演後の、高校生のリアルな声。

 人は知らずにいたら、その選択肢を選ぶことができない。
 でも、自分の可能性を広げてくれる言葉、考え方、捉え方、方法などを知ることで、新たな選択肢が増えたり、自分の枠を大きく外したりできる。

 裏を返せば、ただ知らないだけ。だとしたら、知ることで大きく変わることがある。
 知らないことを伝えることは、大人ができること。ただ、そこで気をつけたいことがある。
 それは、大人が答えまで与えないこと。なぜなら、大人が持っている答えは、子ども・若者が欲しい答えとは限らないからだ。
 こうしたほうがいい、こうすべきだ、という答えを与えるのではなく、自分で答えを出すための「きっかけ」になる言葉、考え方、捉え方を、ただ伝える。それをどう活かすかは彼ら自身に委ねたらいい。
 彼らの声からわかるように、彼らは受け取る力を持っているのだから。
 大人はそれを信じるだけでいい。

中高生の心を開く専門家/ライフコーチみつはしあきこ
 幼少期に父親から虐待を受け、学校では、いじめの標的になった経験を持つ。成人後も、自分の思うような生き方ができなかったが、東日本大震災をきっかけにコーチングを学び、独立。3兄弟の母。ホームページ(https://mitsuhashiakiko.com/)に情報多数。

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