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校長・教頭が特別支援教育で困らないための心得197

16面記事

書評

喜多 好一 編
校内体制の整備や改善に備える

 学校教育法一部改正を受け、平成19年に特別支援教育が本格的に始まった。以降、特別支援教育がより充実するように法整備も進んでいるところだ。管理職は、学校運営を推進する上で、当然のことながら教育に関する法について理解していることが必要である。しかしながら、あれもこれもと多忙な現場では、熟知に至るには厳しい現状ではないか。そこで、タイトル通り、特別支援教育を進めるために大事なことがまとめられている本書は必読の書といえそう。
 70の「困りポイント」をQ&Aとして見開き2ページで解説。取り上げられたポイントはよく整理されている。例えば基礎知識編では「障害のある子どもの就学先決定の仕組みとは?」。また、人材育成編では「特別支援教育のキャリアを積ませる人材育成計画をどう作成するか?」等。さらに、それぞれのポイントに197の「管理職の心得」が簡潔に示されているのも魅力だ。
 昨年3月文科省の検討会議で「10年目までの新採教員に特別支援教育の経験を求める」「学校経営計画に特別支援教育を位置付ける」ことが提言された。それを受け、今後も特別支援教育の校内体制の整備や改善を進めていくことになるだろう。管理職にはますます、リーダーシップを発揮し、共生社会の形成の基礎を培う特別支援教育の推進を果たすよう期待がかかる。ぜひ、本書を活用されたい。
(2310円 教育開発研究所)
(藤本 鈴香・京都市総合教育センター指導室研修主事)

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