第67回企画展「毒のある生きもの大図鑑」開催
関東版常設展の展示
5月28日(日)まで
群馬県立自然史博物館
橋本 真理子 群馬県立自然史博物館教育普及係
群馬県立自然史博物館は富岡市のもみじ平総合公園内にある博物館です。1996年10月に開館し、今年で27年目を迎えます。大人から小さなお子様までこれまで400万人を超えるお客様に来館していただき、年齢問わずお楽しみいただいております。
館内には化石や剥製などの展示が多くあり、たくさんのお客様にご好評いただいております。中でも迫力満点のティラノサウルスの動く実物大模型や全長15mのカマラサウルスの骨格標本、群馬の豊かな自然を再現したブナ林のジオラマなどがおすすめです。
現在、当館では企画展「毒のある生きもの大図鑑」を開催しています。「毒のある生きもの」といえば、何を思い浮かべますか?ヘビ・クラゲ・きのこ・ムカデ…これらの標本や画像など約820点を展示しています。中でも、体長30cmを越えるペルビアンジャイアントオオムカデをはじめ、今回の企画展でしか見られない生体展示が約40種も登場し、見どころ満載です。さらに、スタンプラリーや人気投票などの展示室内イベントも充実しており、小さなお子様も楽しめる内容となっています。
そもそも、毒のある生きものがもっている毒は、一体何に役立っているのでしょうか?それは、主に「捕食」や「防御」の場面で役立っています。餌となる獲物を捕まえて毒を注入し、獲物を弱らせてから食べたり、外敵に食べられないように、毒で身を守ったりしています。このように、毒のある生きものは、自然界で生き抜くために毒を役立てているのです。
毒のある生きものは、好き好んで人間を襲うことはありません。たまたま、私たちが彼らの生活の場に足を踏み入れてしまうことで、被害にあってしまうのです。私たちは、主に「刺される」、「咬まれる」、「食中毒になる」、「体外へ出された毒に触れる」の4つの状況において被害にあうことが考えられます。今回の企画展では、この4つの状況に関連する毒のある生きものをそれぞれ紹介し、さらに、「食」や「薬」としての関わり方についても紹介しています。
いつか被害にあうかもしれないと考えると、毒のある生きものはとても怖い存在ですが、不思議と興味をそそられます。今回の企画展を通して、単に怖いと感じていた毒のある生きものを、新たな視点で捉えることができるかもしれません。怖いけれど見たくなる毒のある生きものたちの世界を、存分にお楽しみください。
群馬県立自然史博物館
群馬県富岡市上黒岩1674―1
Tel=0274―60―1200
第67回企画展「毒のある生きもの大図鑑」
開催期間
3月18日(土)~5月28日(日)まで
開館時間
9時30分から17時(入館は16時30分まで)
観覧料
一般800円、高校・大学生450円、中学生以下無料
※入館には事前予約が必要(5月7日分まで)
企画展の展示風景
企画展・ペルビアンジャイアントオオムカデ