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ライフコーチの視点から 現代を生きる子ども・若者のリアル【第4回】

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論説・コラム

周りに流されていた自分に気づくことが始まり

 ―改めて考えてみたら周りに流されてばかりで自分の意志を持てていないなと感じました―

 ―今までは自分の人生を生きていると思って生活をしてきましたが、今回の講演で私はまだ周りの人に惑わされて生活していると感じました。人の目を気にせず、本当に自分のやりたいことに向き合えるように意識してこれからの人生を歩んで行きたいです―

 ―幼少期に辛い経験をされ、ずっと自分ではなく他人を主語に生きてきたと聞き、私もつい他人を主語にしがちだなと思った。私は人よりも自我が強いところが昔からあるので、「私」を主語にして生きてきたと思っていましたが、いざ思い返してみると全然自分を主語に出来ていなかったなと気づいた―

 ―よく、行動する時に周りを気にしてしまい、自分の意思を後回しにしてしまうことがあります。しかしそれでは、「正解」を探すだけになってしまい、息苦しくなってしまうと感じました。自分の主語を他人にせず、自分のやりたい事に目を向け、「自分を好きになる」選択をすることが大切だと分かりました。
 また、みつはしさんの、「自分を責めるのではなく、自分に責任を持つ」という言葉が印象的でした。すぐに諦めるのではなく、まずは自分と向き合って、信じることが大切だと分かりました―

 講演後の、高校生のリアルな声。

 第3回の記事「嫌われることへの恐怖心」にも書かせていただいたが、「人に嫌われないこと」を基準に選択をすると、相手の「正解」探しになるだけであって、自分の「正解」探しにはならない。なぜなら主語が、自分以外の人だから。

 大切なのは、「人に嫌われない」選択をしてきた自分を責めるのではなく、無意識にそうしてきたことに気づくこと。気づけば、変えられる。
 無意識だったことも、意識をすれば、意図的に選択することができるから。

 彼らは、講演をきっかけに、自分事として置き換えたことで「気づく」ことができたという。考えるきっかけはこうして第三者が渡すことができる。

 私たち大人は、子ども・若者たちに、ただ答えを与えるのではなく、気づきのきっかけとなる「問い」をもっともっと渡していく必要があると強く思う。
 そして、大人自身も考える必要がある。

 「自分」を主語に、生きているのか?

中高生の心を開く専門家/ライフコーチみつはしあきこ
 幼少期に父親から虐待を受け、学校では、いじめの標的になった経験を持つ。成人後も、自分の思うような生き方ができなかったが、東日本大震災をきっかけにコーチングを学び、独立。3兄弟の母。ホームページ(https://mitsuhashiakiko.com/)に情報多数。

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