新学期の危険

　日本教育新聞電子版のシリーズ「教育現場におけるSNSのマナーとリスクマネジメント」の指摘は極めて重要と評したい。
　最新の記事の通り、新スタートするのだから期待と不安が入り混じり、ややもすると浮き足だってしまいがちでノリだけで冷静な判断が出来なくなる危険が起きやすくなる。今そこにある危機が起きているという事である。
　ここを真剣に扱える教師はあまり多いとは私は感じてはいない。触れるだけで終わらせかねないからである。
　気軽に連絡先を交換した事で性的関係に発展して裁判沙汰に発展したケースも少なくはない。こうした関係が出来ると学校や教師は把握もできないから、行為はエスカレートして暴走してしまうのがこの時期の傾向でもある。
　その意味でもこの記事をどれだけ教師が真剣に真摯に受け止めて、学校職員総力を掛けて徹底すべき事と私は思っている。その真剣さがリスクマネジメントを有効にさせる肝ではないだろうか。
（おおくぼ・としき　千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事）