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12期中教審が発足 会長に荒瀬克己氏

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 文科省は15日、第12期の中央教育審議会の初めての総会を開いた。新会長に教職員支援機構理事長の荒瀬克己氏が選任された。12期では教員の勤務環境や処遇の改善、学習指導要領の改訂に向けた論点整理などを審議する。
 教員の処遇改善を巡っては現在、同省の有識者会議で検討している。教職調整額の引き上げや手当の新設などが選択肢に挙がっている。中教審では、今春公表される勤務実態調査の結果を踏まえて本格的に検討を始める。
 昨年12月に答申した教員の養成・採用・研修の改革についても実現のための取り組みを議論する。答申では教員のなり手確保のための採用試験の早期化や、多様な強みを持つ教員を増やすため四年制大学に2年間で教員免許が取れる課程を設けることを求めていた。
 また高等教育では少子化の進行への対応策を議論する。適正規模や国公私の設置者別の役割分担などを審議し、一定の方向を示す。
 荒瀬新会長は総会で「社会全体が教育に敬意を払い、必要な手だてを講じられるようになることが重要。教育へのリスペクトが確かになるような政策を審議していきたい」などと語った。

 第12期の委員は以下の通り。

 秋田喜代美・学習院大学文学部教授、東京大学名誉教授(※)
 安孫子尋美・株式会社ニトリホールディングス取締役、人材教育部ゼネラルマネージャー(※)
 荒瀬克己・独立行政法人教職員支援機構理事長
 石崎規生・東京都立桜修館中等教育学校統括校長、全国高等学校長協会会長(※)
 今村久美・認定特定非営利活動法人カタリバ代表理事
 内田由紀子・京都大学人と社会の未来研究院教授
 大字弘一郎・世田谷区立下北沢小学校統括校長、全国連合小学校長会会長(※)
 金田淳・公益社団法人日本PTA全国協議会会長(※)
 清原慶子・杏林大学客員教授、ルーテル学院大学客員教授、前東京都三鷹市長
 熊平美香・一般財団法人クマヒラセキュリティ財団代表理事
 後藤景子・奈良工業高等専門学校校長、一般社団法人全国高等専門学校連合会会長
 貞廣斎子・千葉大学教育学部教授
 清水信一・学校法人武蔵野東学園副理事長
 戸ヶ崎勤・埼玉県戸田市教育委員会教育長(※)
 永田恭介・筑波大学長
 奈須正裕・上智大学総合人間科学部教授(※)
 萩原なつ子・独立行政法人国立女性教育会館理事長
 橋本雅博・住友生命保険相互会社取締役会長(※)
 浜佳葉子・東京都教育委員会教育長、全国都道府県教育委員会連合会会長
 日比谷潤子・学校法人聖心女子学院常務理事
 平井邦明・台東区立忍岡中学校校長、全日本中学校長会会長(※)
 古沢由紀子・読売新聞東京本社編集委員(※)
 堀田龍也・東北大学大学院情報科学研究科教授、東京学芸大学大学院教育学研究科教授
 湊長博・京都大学総長
 村岡嗣政・山口県知事
 村田治・関西学院大学長、学校法人関西学院副理事長
 吉岡知哉・独立行政法人日本学生支援機構理事長
 吉田晋・学校法人富士見丘学園理事長、富士見丘中学高等学校長、日本私立中学高等学校連合会会長
 渡辺弘司・日本学校保健会副会長、日本医師会常任理事

 ※は新たに任命された委員。

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