東京都教育委員会は公立学校教員の資質向上についての指標を改定した。教育管理職として求められる組織づくりや学校内外とのコミュニケーションの力を高めてもらおうと、管理職選考に合格済みの主幹教諭が見に付ける力を新たに位置付けた。「都が求める教師像」には多様性に配慮した人権意識などを加えた。
　教員の資質向上の指標は、教育公務員特例法に基づき任命権者の教育委員会が策定する。昨年8月に国の指針が改正されたことを受け、今回改定した。
　教育管理職の指標の中に管理職選考に合格済みの主幹教諭の欄を設け、身に付けてほしい学校マネジメント能力などを示した。
　また、一般の教員を含め、特別支援教育や情報・教育データの利活用を教職に必要な素養として加えた。
　東京都が求める教師像には社会の変化に応じて項目を追加。多様性に配慮した人権意識と、災害や感染症、心身の健康なども含めた危機管理力も盛り込んだ。
　指標は今後都内の区市町村教委にも周知し、教員研修や管理職選考などに活用する。