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一刀両断 実践者の視点から【第260回】

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なぜ見直せぬ「過去で評価」

 俗に言う学力がいかに高くとも人間力の低い者は迷惑千万な事をしてしまう。出身大学や肩書きで人を評価する愚かさや安易さを何度も指摘してきた。特に政治家の醜態は分かりやすく、主義主張よりも立場を得たいという浅ましさがある。
 学歴やプロフィールを見るとそれなりの内容になっているのだから、学歴やプロフィールなどは過去の遺物で今の姿や行動には何ら結びついていない事が分かる。
 過去の履歴によって人を選別したり評価したりする価値観は何故見直せないのだろう。「過去」を採用の基準にしているようでは、今や未来に向けたチャレンジはその時点で既に諦めなければならない事になってしまうのではないだろうか。
 人間力はその人物の瞬時の洞察で見極められるのであり、理屈は通用しない研ぎ澄まされた感性のみが通用するものなのである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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