校務の情報化 次世代型システム導入で工程表提示へ
2面記事専門家会議
校務の情報化について検討している文科省の専門家会議が1月20日、最終まとめの素案を議論した。自治体向けに次世代型校務支援システム導入のためのロードマップ(工程表)を示すことを決めた。
素案では、現状は職員室に固定された専用端末からでしか校務支援システムにアクセスできず、教員の働き方改革が進んでいないことなどを課題に指摘。校務と学習のネットワークを統合した次世代型システムを教職員用端末で使えるようにすることを掲げた。
次世代型システムの活用のためには紙を中心とした業務の流れを見直す必要があるとして、令和5年度にモデルケースの開発と「校務DXガイドライン(仮称)」の策定に取り組む。各自治体に対しては、現在の校務支援システムの更新後に次世代型システムを稼働できるよう、導入までの2年間に仕様策定やシステム設計に取り組むことを示した。
この日は委員から「(次世代型システムで)大事にしたいのは教師の気持ちだ。レギュレーション(規則)を自由にし、民間や家庭で普通に使われているようなシステムにしていきたい」「紙で行ってきた業務をデジタルにするのではなく、業務の必要性も含めて見直すことが必要だ」といった意見が出た。
次回の会合で、最終まとめを公表する。