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GIGA端末でリスク把握 政府 自殺対策の新大綱を決定

1面記事

行財政

 政府は14日、新しい自殺総合対策大綱を閣議決定した。学校教育分野では、GIGAスクール構想で整備した情報端末を生かし、自殺リスクの把握や支援情報の発信を行うといった策を掲げている。(3面に関連記事)

 同日、公表した自殺対策白書では、昨年、自ら命を絶った児童・生徒の人数が過去2番目に多い水準だったことを明らかにした。
 新大綱で、教職員に対しては、児童・生徒にSOSの出し方を教えるとともに、児童・生徒がSOSを出しやすい環境を整える重要性を伝えるとした。具体的には、研修用教材の作成・配布を挙げている。
 学校教育に関して、性的少数者への配慮に言及。自殺を考える割合が高いとの指摘を踏まえ、「無理解や偏見等がその背景にある社会的要因の一つであると捉えて、教職員の理解を促進する」と記した。
 民生委員・児童委員には、住民主体の見守り活動を支援するため、心の健康づくりや、自殺対策に関する施策についての研修を行う。
 ヤングケアラーに関しては、遺児となったことにより、家族の世話を担う可能性があるとして、心理的支援、看護・介護などの支援を受けられるようにする方針を示した。

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