生まれかわりのポオ
12面記事森 絵都 作
カシワイ 絵
9歳の男の子ルイは、一緒に暮らしてきたネコのポオを失い、学校にも行かずに泣き続ける。
その様子を見かねたママは、ルイのために「生きものには神様からもらった時間がある」ことなどを伝える物語を作り始める。
タイトルは「生まれかわりのポオ」。ルイが各所で出合う生き物たちの背中には、ネコのポオと同じ、黒くて大きなハートマークがついており、何度も再会するという内容だ。
最後に登場するのはカラス。全身黒なのでマークは分からない。カラスは勢いよく飛んで、空にハートマークを描き、ルイにポオであることを知らせた。
そしてルイは、この世に生きる全てが、どこかでつながり、大事な存在であるかもしれないと気付く。命が巡っていることを感じられる作品。(小学校中学年から)(1540円 金の星社 TEL03・3861・1861)