青色天然色素「フィコシアニン」を用いた夏休み特別実験教室を開催
4面記事4種類の粉を溶かした液体をろ過し、観察した
港区立みなと科学館・NEST LAB.・フィコラボ
港区立みなと科学館は、小中学生の才能発掘研究所NEST LAB.、フィコラボと連携して、青色天然色素「フィコシアニン」を用いた小学生向け夏休み特別実験教室「フィコシアニンを作る生き物『スピルリナ』を顕微鏡で見てみよう!」を2022年8月18日(木)に開催した。
「スピルリナ」は、1927年にドイツの研究者が発見した微生物。1977年にDIC(株)が世界で初めて管理培養下での量産に成功した。50種類以上の栄養成分が含まれることから、現在では健康食品としても活用されている。本実験教室は、スピルリナから抽出されるフィコシアニンをテーマに、それにまつわる不思議を子ども自身が探究していくことを目的に企画された。
開催当日は総勢37名の親子が参加。参加した親子は「青色探偵団」となり、講師を務めたNEST LAB.の中島翔太氏による講義を聴きながら、3つの実験に臨んだ。
最初の実験では、ろ紙とろうとを用いて生き物由来の4種類の粉が溶けた液体をそれぞれろ過し、その色を観察した。フィコシアニンが溶けた青い液体を抽出すると、参加者からは「きれいな色!」などと歓声が上がった。
次の実験では、フィコシアニンを作る生き物「スピルリナ」を顕微鏡で観察。「ミミズみたい」「針金っぽい」などの声が聞かれた。
最後の実験では、最初の実験でろ過した4つの液体にLEDの光とブラックライトを当て、その見え方を調べた。参加者からは「フィコシアニンは青いのに、紫外線を当てると赤く光った」「微生物以外の3つはLEDとブラックライトどちらの光を当てても色の変化はなかった」などの感想が上がった。教室の最後に中島氏は、「フィコシアニンにはまだまだわかっていないことが多くあり、可能性がある。今日学んだことを自由研究で扱うなど、今後の学習に生かしてほしい」と結んだ。
問い合わせ
小中学生の才能発掘研究所NEST LAB.=https://school.lne.st/ Tel03・5227・4198
港区立みなと科学館=https://minato-kagaku.tokyo/
フィコラボ ホームページ=https://phycolab.jp/
特別実験教室終了後、集合写真を撮影