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一刀両断 実践者の視点から【第180回】

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四面楚歌の体験

 面と向かってではないが、校長会の幹部から「殺してやりたい」と言われたことがある。町会長が教えてくれた。懐かしい出来事である。
 私を何とか陥れて自分が次期教育長に推挙して欲しいと町会長に話をしていたらしい。かなり問題の多い市教育界に意見を申していたので、様々に画策され嫌がらせは多かった。その発言も、ある程度は想定していたので、私は、またかと受け止めていた。
 議員が卒業式に出られなくなったので、市内の小学校の卒業式を1週間早めて欲しいと教委が指示した事に、それはおかしいと指摘したことがある。また、林間学校を扱う業者が長年固定化して同じバスを使う為に順番が割り当てられるのが慣例になっていたことも指摘をした。逆鱗に触れたようであった。
 市長からは、このままでは収まらないので、申し訳ないが教頭にも迷惑を掛けていると、教育部長の前で謝罪してほしい、教育長から口頭注意をさせて欲しいと頼まれた。
 それらの関係者は、いつの間にか見えなくなったが、他人事なら驚くだろうが、四面楚歌を体験できたドラマのような三年間であった。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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