生きもの毛事典
15面記事保谷 彰彦 文
川崎 悟司 イラスト
本書は、生きものに生えているさまざまな「毛」や、その名称に「毛」と付くものを紹介する毛の事典。
多くの毛は糸状で見た目がシンプル。しかし、身を守る毛、保温に役立つ毛など役割は多様。そして哺乳類と昆虫、植物、微生物では、毛のつくり、大きさ、成分などが異なっている。
例えば、「断熱する毛」の例として、ラッコの体毛を扱う。哺乳類の中で最も密度が高く、さらに毛足の長い保護毛があり、風や水から体を守る防護服の役割をする。
身を「守る毛」として扱うのはキウイフルーツ。果実の表面が毛羽立っているのは、果実の乾燥を防ぐためだ。
生きものにとって毛は生きるために欠かせぬものだと再発見できる。
(Tel03・3235・7341)
(1650円 文一総合出版)