いじめ重大事態、自治体超え専門家確保へ 文科省有識者会議
1面記事 学校のいじめ防止を協議している文科省の有識者会議は15日、重大事態の調査委員を担う専門家が不足しているとして、人材確保の仕組みを整えることなどを求める対応策を示した。都道府県をまたいで、地域ブロックごとに専門家を集める方法を検討することとしている。
有識者会議では、重大事態の調査で委員の確保が進まないことが調査の長期化を招き、子どもや保護者に不信感を抱かせる原因になっていると指摘。教育委員会などの学校設置者が専門家を蓄えておく仕組みをつくるよう要望した。
公平性や中立性が担保され、いじめ調査についての知識がある人を安定的に確保するため、医師会や弁護士会など職能団体と連携した人材確保を訴えた。
また、いじめの重大事態の調査を巡り、学校と保護者の間で対立構造に陥っている状況があるとして調査委員の研修も要望した。文科省や関係する職能団体に実践的な研修の機会を求めた他、職域を超えた交流研修の実施も検討すべきとした。
有識者会議では、いじめ重大事態の対応策を中心に引き続き検討を続ける。