眠れない子ども増加 コロナの心理的影響調査
1面記事兵庫県教委
抽出した小・中学生を対象に、新型コロナウイルスの心理的影響を継続して調べている兵庫県教委は、昨年度第3回実施分の結果を公表した。昨年11月に行った2回目の調査と比べ、今年3月に行った第3回調査では睡眠を巡る課題が深刻化していることが分かった。一方、いら立ちなどを感じる頻度は減る傾向にあった。
この調査は「新型コロナウイルス感染症の影響に関する心のケアアンケート」の名で、一昨年度も3回行った。昨年度の第3回調査は今年3月、小学6年生と中学2年生を対象とし、2274人から得た回答を集計した。
「なかなか、眠れないことがある」の質問で、3~7日程度あると答えた割合は、小6で1・4ポイント増の11・3%、中2で0・8ポイント増の8・5%となった。睡眠を巡っては、昨年11月の第2回調査では改善傾向にあった。
「むしゃくしゃしたり、いらいらしたり、かっとしたりする」についての質問で、3~7日程度あると回答した割合は、小6、中2ともに減った。小6は2・4ポイント減の14・5%、中2は0・4ポイント減の12・1%となった。
第1、2回調査も実施した50校のうち、28校は「睡眠」「いらいら」など児童・生徒に尋ねた5項目の平均値が、新型コロナウイルス感染症の波が収まっていた頃の第2回調査より悪くなっていた。50校全体の平均値に大きな変化はなかったが、小学校で悪化、中学校は横ばいだった。
今回の調査は、兵庫県内でも感染者数が急増し、学級や学年単位で閉鎖を行う学校が多く出ている新型コロナウイルス感染症第6波の中で実施した。