給食牛乳のストロー廃止 紙パック、開けやすく
2面記事江崎グリコ
学校給食用牛乳で、ストロー不要の紙パックを採用する動きが広がっている。8日には、江崎グリコ(大阪市)が、4月から、ストローを付けずに学校給食用牛乳を供給することを発表。家庭用牛乳の紙パックと同じ形状で、開封して飲み口を開け、口をつけて飲む紙パックを採用した。新たに開封しやすくなる工夫を加えている。プラスチックごみの削減が狙い。
江崎グリコが採用した紙パックは日本製紙(東京・千代田区)が開発。市販されている家庭用牛乳と同じように上部が屋根のような形をしている。
学校給食用でも同じ形の紙パックがあるが、家庭用より容量が少ないため、開封時につまむ部分が小さい。同社の新型パックは、パックの側面を押してへこませ、屋根部分をつまみやすくした。
ストローが必要な児童・生徒のために、ストローを通すための穴は残している。
学校給食で提供する牛乳を巡っては、ストローがリサイクルの対象外で、廃棄処分してきたことから、一部の地域で、見直しを検討する動きがあった。ガラス瓶で提供することや、紙パックを開封して口をつけて飲む「直飲み」にするといった対策が出ていた。
日本製紙が開発した紙パックは「School POP」の名で商品化。同社のホームページによると、令和2年12月、高知県内の学校給食用紙パック牛乳の3分の2ほどを提供している、ひまわり乳業(高知・南国市)が採用したという。