学校安全3次計画 災害時の教室利用、住民と協議求める
1面記事 政府は近く、新年度から実施期間に入る第3次学校安全推進計画を閣議決定する。7日には、内容を検討してきた中央教育審議会が答申をまとめて末松信介文科相に提出。災害時の避難所運営に関し、学校は住民らで構成する自主防災組織など関係機関と、体育館をはじめ、普通教室、特別教室の利用などについて協議することが望ましいとしている。
現行の第2次学校安全計画では、学校が避難所となった場合に備えて、「発災から一定期間、学校の教職員が避難所運営の協力を行わざるを得ないことが予想される」「地域住民等と連携・協働した避難所開設訓練などについても、継続的に行うことが重要」としていた。
答申では、地域住民との協働による防災教育・避難訓練の一環として避難所開設訓練を挙げるにとどめた。代わりに、避難所となった場合の学校施設の利用方法を決めておくことが重要だとし、市町村の防災部局を含め、連携を深めておくべきだとした。
促進するために測定する指標として「地域住民の避難受け入れ時の対応について地域の関係機関と協議している学校の割合」を示している。
平成23年の東日本大震災に関して文科省が行った調査では、被災地の約3割の学校が「教室などの施設が避難所として利用されたことにより、学校(園)再開の面で問題が生じた」との認識を示している。