家庭内のICT活用ルール、過半数「保護者が考えた」
1面記事小中学生に民間調査
ICT機器を家庭内で利用する際のルールは「保護者が考えた」とする小・中学生が過半数に達することが、情報モラル教育やプログラミング教育の授業支援や研修を展開する教育ネット(横浜市)による調査で分かった。小学校1年生から中学校3年生まで全学年で、「保護者と話し合って決めた」「自分で決めた」を上回った。同社では、「保護者がルールを考えて、児童・生徒が納得していない場合、ルールがおざなりになる可能性がある」と見る。
昨年4~12月にかけて、小学1年生から中学3年生を対象に調査を実施。3万7291人から回答を得た。
利用時のルールについて、全学年で「保護者が考えた」という回答が最多。小1の62%が最も高く、小2が60%、小3が59%、小4が59%、小5が57%、小6が57%、中1が55%、中2が53%、中3が45%だった。学年が低いほど保護者が考えている割合が高い傾向が見られた。
「保護者と話し合って決めた」という回答は、小1が24%、小2が29%、小3が29%、小4が31%、小5が31%、小6が31%、中1が31%、中2が25%、中3が25%。全学年で3割程度だった。
「自分で決めた」という回答も全学年で見られた。中3が7%で最多で、中2~小3が6%、小2~小1が2%。学年が上がるほど、割合が高かった。
ゲームやスマホを使う時のルールの内容についても調査した。
時間に関するルールが全学年で最も多かった。小1の74%をピークに学年が上がるにつれて減少し、中3では42%と、半数を下回った。
同様に、使う場所についてのルールについても、学年が低いほど設けている割合が高かった。小学生では約3割が設けており、中学生では2割前後だった。
一方で、お金に関するルールは、高学年ほど設けている割合が高かった。小1が20%、小2が28%、小3が33%、小4が41%、小5が46%、小6が45%、中1が47%、中2が42%、中3が42%だった。
この結果を受けて同社は「利用者本人の子どもが主体的にルールを考え、保護者と共有してほしい。この方法なら自分で考えるので、子どももルールを守りやすい。安心・安全なICT機器活用を目指してほしい」と指摘した。