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高校生の進路選択に保護者は「過保護」「過干渉」減る

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 高校生を対象としたアンケートで、進路選択に当たり、保護者の態度は、過保護・過干渉が減り、「ちょうどよい」が増えていることが分かった。リクルート進学総研と全国高等学校PTA連合会によるもので、コロナ禍前の調査と比べ、変化が表れていた。進路の話をする際、保護者がよく使う言葉は「自分の好きなことをしなさい、やりたいことをやりなさい」が増えていた。
 この調査は「高校生と保護者の進路に関する意識調査2021」で、昨年9月から10月にかけ、26校を対象に、2年生の生徒とその保護者に回答を求めた。1815人の生徒と、1529人の保護者から有効回答を得た。
 生徒を対象に、進路選択に関する保護者の態度を尋ねたところ、「干渉し過ぎる」は2・8%、「やや干渉する」は17・1%、「ちょうどよい」は70・6%、「やや無関心」は7・9%、「無関心過ぎる」は1・0%という結果となった。2年前の調査では「ちょうどよい」が62・8%で、今回の調査では、8ポイントほど増えた。
 進路の話をするときに保護者がよく使う言葉を高校生から挙げてもらうと、最多は「自分の好きなことをしなさい、やりたいことをやりなさい」で58・6%が挙げた。2年前の調査でも最多だったが、挙げた割合は51・6%にとどまっていた。
 「勉強しなさい」を挙げた割合は減った。前回は38・7%、今回は27・6%だった。
 この結果について、リクルート進学総研が発行している「キャリアガイダンス」の赤土豪一編集長は、「これまで重視されてきた知識の習得とその再生の正確性だけでは、これからの社会を生き抜いていくことが難しくなっている中、保護者もそれらを理解し、子どもへの接し方、期待することへの変化が表れてきているのも注目の一つ」と解説している。

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