大学受験特化の通信制サポート校が4月開校 企業と私立高が提携
2面記事 通信制高校で大学進学を目指す生徒が増えている現状を受け、学習塾を展開する企業が中京高校(岐阜・瑞浪市)と提携を結び、大学受験に特化した同校通信制課程のサポート校「七色高等学院」を4月に開校する。難関大などへの進学希望者に加え、編入学や転入学の生徒に対応するため高1、高2向けのコースも設定する。大学受験の指導を専門とする通信制サポート校は全国初という。
サポート校は、通信制高校に在籍する生徒の学習面や生活面を支えるため、添削課題の支援や面接指導などを行う。
七色高等学院では、進学塾や個別指導塾を運営するシルヴァンブリーズ(同・可児市)が大学受験講座を用意する。大学進学を目指す生徒を対象に、
・旧帝大進学
・難関大進学
・医学部進学
・総合型選抜
・高校1年生
・高校2年生
・完全オーダーメード
―の七つのコースを設ける。
教材にはレッドクイーン(東京・港区)が提供するオンライン予備校「ただよび」の授業動画を採用。生徒は大手予備校講師による授業を視聴して学ぶ。人工知能(AI)を活用した学習管理の他、スタッフが生徒一人一人の体調確認や精神面のサポートも行う。
昨年12月17日の記者会見で、和田尚・中京高校校長は「以前は何とかして高卒資格を取りたいという生徒が多かったが、最近はより高いレベルの大学進学を目指す生徒が珍しくない。通信制課程に幅広い選択ができる場をつくっていきたい」と話した。
シルヴァンブリーズは今後、岐阜県や名古屋市、東京都や大阪府などに拠点となる施設を広げ、千人の利用を目指す。
高木悦夫・同社代表取締役社長は「自分がやりたいことに焦点を合わせて戦略的に勉強したり、自分のペースで学習を進めたりと、定型に収まらない『七人七色』の指導を行っていきたい」と意気込む。