戸籍ない子、全員就学 1人は欠席が目立つ
2面記事文科省調査
義務教育段階の年齢で戸籍のない子どもは今年5月の時点で190人おり、就学状況が分かっていなかった53人について文科省が調べたところ、全員就学していたことが分かった。
戸籍がない子どもは、女性が離婚後、300日以内に子を産んだ場合、その子は元夫の子と見なされる仕組みの下、出生届が出されないといった事情で発生する。政府は戸籍への記載と小学校入学の年齢になったら就学するよう促している。
戸籍がなくても義務教育は受けられるが、平成27年3月の調査では、義務教育期間中にあった142人のうち1人は就学していなかった。
10日の発表によると、今回の調査で就学が確認できた53人のうち、52人は支障なく登校していたが、1人は欠席が目立つ状況にあった。
戸籍がない子どもの就学に向けた取り組みとしては、教育委員会と幼稚園が連携し、就学時健康診断を受けない園児に戸籍がないことが分かり、園児の保護者を支援するなどがあった。
住所が分からない児童・生徒や就学状況を把握できない外国人児童・生徒について、学校、教育委員会、児童相談所、民生委員などが情報を共有する仕組みを設け、その中で無戸籍の児童・生徒にも対応するといった取り組みもあった。