朝日新聞社が「SDGs」冊子製作 教育関係者続々と反響届く
13面記事 国連の掲げる持続可能な開発目標「SDGs」に関するニュースをまとめた冊子「2030 SDGsで変える 2021年版」が刊行された。朝日新聞の記者が取材し、紙面やデジタル版で取りあげられた記事などを掲載している。希望者に無料で配布しており、授業や企業、ワークショップの教材として活用を希望する人などから送付依頼が相次いでいるという。
同誌は、朝日新聞社SDGsプロジェクトが編集・発行し、SDGsの各テーマに沿った形で記事を載せている。
・ウニ漁が盛んな三陸沿岸の岩手県洋野町で、大量に捨てられていたウニの殻が陶器に再利用されている事例
・女性の健康をめぐる課題を最新の技術で解決する「フェムテック」の取り組み
・南米コロンビアで貧困層に新型コロナの支援金を送金する仕組みづくり
―といった具合に、地域の話題から海外のニュースまで幅広く盛り込んでいる。
SDGsを学ぶ資料や指導案づくりの参考に
学校教育の最前線を取材した記事もある。都内の女子大の学生と男子校の中学生らがジェンダーや無意識の偏見について学んだ授業の様子を掲載。生まれてすぐに四肢短縮症と診断され、難聴で視力も弱い子どもが地元の中学校で学ぶ「インクルーシブ教育」の現場を取りあげた記事も載せている。
10月に発行したところ、全国の教育関係者を中心に送付依頼が多数寄せられている。「職員に回覧したところ、授業で使いたいという声があがった」「SDGsを学ぶ資料として生徒に提供できる」
同社の編集担当者は「教員だけでなく、図書館の司書や企業の研修担当者、非営利団体の関係者からも依頼が届いている。記事には図や写真を多用しており、分かりやすいと感じる人が多いようだ」と話している。
冊子の冒頭ではオンラインの座談会を掲載。貧困や格差が広がり、政治や社会に対する不満が混じり合う現状について、キャスターの国谷裕子さん、国連世界食糧計画(WFP)日本事務所代表の焼家直絵さんらが対談している。最近のトピックスを深く学びたい人にも適した内容になっている。
判型・ページ数=A4判56ページ。
募集概要=申し込みには朝日ID登録(無料)が必要。希望者に無料で謹呈。発送先は国内に限り、40冊まで応募できる。5冊以上は送料着払い。
問い合わせ先=朝日新聞社マーケティング戦略本部コミュニケーションデザイン部
URL=http://t.asahi.com/wl45