くまが うえにのぼったら
18面記事アヤ井アキコ 作
主人公は、食いしん坊の大きなクマ。
ある夏の夜、クマは松の木に絡まったヤマブドウを食べてみた。おいしさのあまり止まらなくなり、どんどん上に向かっていく。
松の木は、クマの重さに耐えられなくなり、枝をバネのようにしならせ、クマを夜空の彼方へ投げ飛ばした。
クマは雨雲を突き抜け、星につかまる。雨雲は穴が開いたショックで、蓄えていた雨を落としてしまい、やがてそれは湖に。星もまた、重さに耐えられず、できたばかりの湖に落ちてしまう。湖は星でいっぱいになって光り輝き、空から星がなくなった。そして、世界は夜明けを迎える―。
食いしん坊のクマが巻き起こす大騒動のお話。
作者が絵と文を創作した初めての作品。(小学校低学年から)
(1540円 ブロンズ新社 Tel03・3498・3272)