あたまにかきのき
18面記事いもと ようこ 文・絵
本書は作者による「日本むかしばなし」シリーズの最新作。
むかしむかし、いつでもどこでも、すぐに寝てしまう「ねぼすけさん」という男がいた。あるとき、ねぼすけさんが柿の木の下で眠っていると、カラスが柿の実を落としていった。柿は頭の上で芽を出し、やがて立派な実を付ける。
ねぼすけさんは、この柿の実を売ることに。村人たちが集まり、あっという間に売り切れるが、一晩たつと、またどっさりなる。
それを見ていた柿売りは、自分の柿が売れなくなったことを悔しがり、ねぼすけさんが寝ているすきに木を切ってしまう。
頭の上が切り株だけになり、困っていたねぼすけさん。しばらくたつと、にょきにょきとキノコが生えてくる―。
どんな結末を迎えるか。
(1540円 金の星社)
(Tel03・3861・1861)