日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

リラックスの仕方知らない子ども増 コロナ禍の心理的影響調査結果

2面記事

pick-up

兵庫県教委

 児童・生徒への新型コロナによる心理的影響を昨年度から調べている兵庫県教委が通算4回目となる調査結果を公表した。心身のストレスに関する項目では大きな変化は見られなかったが、「自分の気持ちがリラックスする方法を知っていて、実際にやっている」などの項目で否定的な回答が増えた。一定程度の子どもは悩みがあるとして、特別授業や悩み相談による支援は継続する。
 調査は5月6~28日に実施。令和2年度3回目(1月下旬から2月初旬実施)の調査時に小学校5年生、中学校2年生だった児童・生徒を対象に記名式で計82校(計2589人)から回答を得た。前回調査と同じ質問項目で調査結果を比べた。
 「むしゃくしゃしたり、いらいらしたり、かっとしたりする」の問いに「ない」と答えた割合は、小学校6年生が、49・6%(対前回比0・7ポイント増)、中学校3年生が53・1%(同1・7ポイント増)と微増した。
 「ひじょうにある(ほぼ毎日)」については小学校6年生が7・0%(同0・8ポイント減)、中学校3年生が3・6%(同0・8ポイント減)と減少傾向にあった。
 一方、「自分が悪い(悪かった)と責めてしまうことがある」の問いに「ない」と答えた割合は、小学校6年生が60・9%(同2・5ポイント減)、中学校3年生が54・4%(2・5ポイント減)と減少した。
 「自分の気持ちがリラックスする方法を知っていて、実際にやっている」の問いに、「あてはまらない」と答えた小学校6年生は25・2%(同6・4ポイント増)、中学校3年生は13・2%(2・5ポイント増)と増加した。
 「困ったことがあったとき、人に助けを求める」でも否定的な回答が0・1~1・4ポイント増えた。
 県教委は今後、「10秒呼吸法」や「ストレッチ」などのストレス解消法動画を配信する。学校や家庭で視聴できる。悩み相談の体制の充実などの支援も続ける。

pick-up

連載