コミュニティ・スクール「推進員」配置促す 財政支援も求め
3面記事検討会議中間まとめ案
文科省は7月27日、コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度、CS)の設置促進を議論している検討会議に中間まとめ案を示した。学校と地域をつなぐ役割を持つ「地域学校協働活動推進員」(推進員)の配置や活動時間を増やすことを求めた。そのための財政支援の必要性も訴えている。同省では来年度予算の概算要求に盛り込む考えだ。
推進員は、地域と学校が協働で子どものための活動を実施する際に重要な役割を期待されている。平成29年の法改正で教育委員会による委嘱の規定が整備された。
中間まとめ案ではCSを普及する上で推進員に注目。「連絡調整や企画運営の役割を担う人材が中学校区ごとに1人ずつ配置されることでCSの運営が円滑に行われる」と配置の充実を求めた。また、報酬や交通費、経費を措置する必要性も指摘した。
一方、推進員の資質向上にも触れた。学校に関する知識やコーディネートの技術などが求められるとして、都道府県教育委員会がコーディネーター養成講座を実施し、修了者に推進員になってもらうなどの育成方法を示している。
検討会議は、中間まとめ案を大筋で了承し、松田恵示座長(東京学芸大学理事)に一任した。9月以降はCSと類似の仕組みを、法律に基づく学校運営協議会にどう移行を促すかなどを議論する。