日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

来年度、都立高校に初の理数科を設置

2面記事

行財政

大学・企業とも連携

 東京都教委は7月20日、都立学校では初となる理数科を設置することを明らかにした。来年度、立川高校(立川市)に設ける。理数科では、大学などとの連携も行う予定だ。
 文科省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている立川高校に「創造理数科」を設置する。都教委都立学校教育部高等学校教育課の担当者によると、1学年8学級のうち、1~2学級を創造理数科に改編する。
 都教委は創造理数科の特徴として

 (1) 探究的な学習の充実
 (2) 理数教育の充実
 (3) 研究機関や地域との連携

 ―の3点を挙げた。

 大学・企業の研究機関や地域と連携して、探究的な学習を深めるとともに、授業外のフィールドワークやワークショップなども実施。科学技術の発展について説明を受けたり、実物に触れたりする機会を提供する。
 この担当者によると、普通科と同じ教員が指導に当たる。創造理数科のための特別な採用は行わない。
 普通科の一部を改編して設置するため、普通科の入学定員は減らす。創造理数科の募集定員は、他の都立高校と同様、10月に公表する予定だ。
 試験問題は、普通科と創造理数科では同じものとする。普通科と創造理数科は併願可能。推薦入試も実施する。こちらは内容が普通科と異なり、理数分野に関する問いを設ける。
 創造理数科の新設に当たり、立川高校の吉田順一校長は、「創造理数科を設置する通達を聞いたとき、教員、特に理科教員は驚いていたが、現在では前向きに準備を進めている。今後設置される都立高校の理数科の模範となりたい」と目標を示した。
 また「学校HPで情報発信をしている。理数分野だけでなく、探究活動が好きな生徒を望んでいる。多くの中学生の挑戦を期待したい」と話した。

行財政

連載