小学校の女性教員対象にプログラミング教育講座
2面記事 公教育でのプログラミング教育普及を目指すNPO法人みんなのコードと、IT分野のジェンダーギャップの解消を目指す一般社団法人Waffleは今夏、小学校の女性教員を対象にプログラミング教育の講座を開く。プログラミング教育での女性教員の積極的な参画を促進し、学校における「ITや理系は男性が選択するもの」といったアンコンシャスバイアスやジェンダーギャップの解消を目指す。
講座では、スキル習得のための研修を2日間実施。その後、参加者が所属校で授業の実践を行い、3学期にその実践内容を参加者同士で共有する。
研修では、プログラミングの知識の習得だけでなく、ジェンダーステレオタイプについての講義を受ける。全国から集まる仲間とのネットワークを構築できることも大きな特徴だとしている。
講座は全部で3日間あり、8月11、12日に研修を行う。参加費は無料。関東在住の場合は都内の会場で、それ以外の場合はオンラインでの参加となる。定員は60人で先着順で受け付ける。申し込み締め切りは今月30日まで。詳細は両団体のホームページから確認できる。
みんなのコードによると、過去3年間実施してきた小学校教員向けのプログラミング講座の参加者のうち、約80%が男性。ジェンダーバランスの不均衡に問題意識を持っていた。理由の一つとして、学校内で男性教員への研修参加の促しが多いという声も聞くという。
Waffleも女性の理系進出に問題意識があった。女子中高生を対象にIT教育を実施。女子中高生がITや理系分野の進路を選択しない理由に「身近なロールモデルがいないから」ということが挙がった。指導者が男性に偏ると、将来女子がプログラミングに関心を持ちづらい構造を再生産する可能性があると指摘している。