山口県 公私立を問わず全高校生にPCR検査
3面記事 山口県は、私立を含む県内の全ての高校の生徒、教職員を対象に、PCR検査を実施することを決めた。11日の会見で村岡嗣政知事が明らかにした。実施の理由には、県内の高校で新型コロナウイルスへの集団感染が発生したことや、通学や部活動などのため、高校生の活動域が広いことなどを挙げた。同県によると、全ての高校生を対象としたPCR検査は全国初だという。
対象になる高校は、県立62校、市立1校、私立23校の計86校。約4万人を対象に、唾液採取による検査を任意で実施する。
検査キットを今月中旬に各高校に送付。各家庭で採取した唾液は、学校がまとめて委託業者に送る。検査結果は各学校に届く。各学校には、検査キットの使い方を指導するための説明書も送るという。検査結果は、今月下旬から6月上旬に分かる予定だ。
今月末から来月頭にかけて、インターハイや全国高総文祭の予選が始まる。それに合わせて、検査結果が分かるようにする考えだ。
一斉検査後には、随時検査を行える体制づくりを行う。修学旅行や各種大会・コンクールなどで県外に行き来した後に、PCR検査を実施できるようにする。県内の大会・コンクールについても、参加前に検査できる体制を整える。
村岡知事は同日の会見で、「ワクチン接種が進めば、コロナ禍もいずれは収束する。しかし高校生たちには今しかない。今しか学べないこと、今しか得られない経験がある。そうしたことが再び止められることがないように、私たちがしっかりと守っていかなくてはならない」と話した。