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コロナ時代に考えたい学校問題【第91回】

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法規に強くなった訳

 はたして、教委に専門家は居るのだろうか。際立った指導力が本当にあるのだろうか。上に上がるためのステップにされているとしたら本来の職に求められるものとは異なる実態になる。
 全てとは言わないが、結論からすると専門家ぶっていると言った方がよいのではないだろうか。本人もそれを自覚しているから自信がないのである。それでは現場教師に見抜かれてしまう事になる。
 教育関連の判例をあまり知らない管理主事は多い。教育関連法規への理解が曖昧でも務まってしまう。私もそうであったので、苦心した。
 ある案件の為に、弁護士を相手にやり取りをする事が多くあった。ある時は3人の弁護士を相手にした。手に汗を握って臨んだが、お陰さまで教育関連の法規や判例は私の方が得手であり、反撃する事が出来た。
 ほとんどの教師に「本を読む」とか「新聞を読む」という時間があるとは思えない。それよりも今日の授業をどのように準備して展開するかに集中してしまう。ましてや、教育関係のニュースは知るよしもない。
 教師を本気で支援する情報を配信出来ないか、心豊かな時間を提供出来ないか、せめて土曜日の昼に、教師や親を対象に「エールを送る」配信企画を思案している。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題