「いじめゼロ」を公表して確認を、文部科学省通知
2面記事 児童・生徒による暴力行為、いじめや、不登校が増えていることを受けて、文科省は10月22日付で教委、学校に留意事項を通知した。
いじめを認知していないとした学校については、「放置されたいじめが多数潜在する場合もあると懸念している」として、いじめ認知件数がゼロだったことを児童・生徒や保護者に伝え、認知もれがないか確認するよう求めた。
この通知は令和元年度の「生徒指導上の諸課題に関する調査結果」を受けたもの。調査結果は同日に公表している。
暴力行為に関しては、小学生の増加が激しい。いじめの認知に努めた結果、暴力行為の把握が進んだことを一因として上げると共に、発生率の地域差が大きいことを課題として示した。暴力行為の定義や例をよく確認するよう求めた。
いじめ問題でも、認知率の地域差について、「依然として大きい」とし、積極的な認知の必要性を改めて示した。
令和元年度調査で、認知件数が多かった宮崎県に関して、各校のいじめ対策組織に集約された情報を全教職員で共有するなどの組織的な対応があることを紹介。県教委が毎月、いじめの認知件数を確認するよう求めていることにも触れた。
宮崎県に次いで多かった山形県についても、すべての公立学校で、いじめ問題に関する校内研修会を行っていること、県教委の「いじめ発見アンケート」を使って、全児童・生徒と面談を実施するよう促していることを紹介した。
不登校に関しては、学校の魅力を高めると共に、民間団体とも連携して児童・生徒を支援することを求めた。