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コロナ時代に考えたい学校問題【第84回】

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教員によるわいせつ行為

 小学生へのわいせつ行為をする教師が後を絶たないのは何故だろうか。心身ともに成熟していない証拠であり、病気として済まされる内容のものではない。
 教育委員会事務局に勤務していたころ、ある団体が交渉にやって来た。私達が手を出せないのをいいことに、物を私達のすねに何度もぶつけてきた。唾もかけられた。信じがたい言動であった。実力行使を初めて体験した。
 私は、学校現場から行政に入って直ぐの出来事に、とんでもないところへ来たと思った。

 こうした事が落ち着き始めた頃、中心になって唾を吐いてきた人物の不祥事が判明した。この人物は名物教師と言われていた。小学一年生を担任し、子ども達へのわいせつ行為を長年繰り返していたことが発覚したのである。呆れてものが言えない出来事に、厳しい処分をされると思っていたら、さっさと辞めてしまった。免職にならなかった為に退職金も得たと記憶している。
 裏取引でもあったかのように、誰にも知らされぬように闇へ闇へと消えていった出来事だった。メディアもこうした人物の顔を出さないのは、被害者が特定されてしまいかねないからと配慮している。すなわち、やられ損となる、法秩序でも制裁されないエリアなのである。
 これでは、どうしても私は納得がいかない。他国のように重い奉仕活動を課すなどして、体を通してその卑劣な行為を猛省させる事が必要ではないだろうかと提案したい。その身勝手な欲望を満たす行為で、児童生徒が深く傷つき、誠実に勤める教師までもそう見られ、未来への希望を奪うのだから。私は、殺人罪にも並ぶ行為として禁固刑にして欲しい。これを重すぎると感じる段階で、容認が始まっている。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題