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コロナ時代に考えたい学校問題【第76回】

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論説・コラム

恋愛論を教えねば

 恋愛のもつれで殺害に至るニュースが報道される。この理不尽さと残酷さは、被害者の親の身になってみると、やり場のない憤りと後悔になる。加害者の親としても同様の心情になるだろう。
 人を愛し、愛される事は、人は自然と学ぶものであろうか。
 ものが豊かになり、仮想空間でのやり取りにより、自分勝手な思い込みは増幅されていく。邪な思いが満たされないと、相手を傷つけ、命さえも奪う狂気が恋愛には潜んでいる。それは独占欲ともいえる。それをまさに熱病のようだと例えた恩師がいた。
 愛し続けるのは、フィーリングのみでなく、相手を尊敬し続けられる事が出来るか否かと私は感じている。寂しさを癒すとか、相手への依存では相互が潰れるし、うわべのみの恋愛はピンチになると呆気なくメッキは剥がれるものである。
 こうした恋愛論も思春期になる前にきちんと教える事が必要と私は思う。ならば、それを教えるのはどの教科なのだろうか?
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題