コロナ時代に考えたい学校問題【第55回】
NEWS校内研修を見直すには
校内研修は教師においては必須のものである。しかし、その運用や講師の選定は、形骸化していないか。前年度同様でこの急変する教育の波を乗り切れると思っているようならば、置き去りにされるか、飲み込まれてしまうことは明らかである。
では、どうすればよいのだろうか?
何のための校内研修なのかを考えて欲しい。苦しくなる。苦しくする。難しくする。分からなくする。そうしたものではない。
スッキリする。元気がでる。そうでない内容は、即刻見直す事である。
先ずは、講師を見直す事である。次に、授業研究会の持ち方である。特に研究授業の参観は外せない。しかし、その参観時間は自分のクラスが自習になる。授業が遅れている場合は気が気ではない。トラブルが起きれば、その始末の為にさらに時間を割くことになる。研究校は、その研究の為に大切な何かを犠牲にすることが少なくない。この偏りをなくし、バランスよく学習力を高めていくことは、よく考えれば、さほど難しくはない。
講師の選び方は、指導を受けた後に、スッキリして、元気にして頂ける方が必須である。安直に肩書きで招聘すると、皆が苦しむことが多い。
研修会の持ち方は、ともかく全員がガヤガヤと話すことである。それも不満や批判をしっかりと出してから、良いところを徹底して見つける事である。粗を探して指摘するのはナンセンスである。どうしてもの時は、個別に意見を交わせばよいのである。
この二点に加えて、今回は導入部などと参観ターゲットを決めて、例えば15分のみ参観し、後は動画にして回覧出来るようにする。そうすれば、自由な時間に学ぶ事が出来る。
こうしたやり方をやれば負担は激減する。やらなければ、明日も来年も変わらない。つまらぬ研修の為に命の時間や血税を無駄にしてはならない。
お呼び頂ければ、即日で変容させる自信がある。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)